鳴き真似
なきまね
名詞
標準
文例 · 用例
私は手提ランプを点じて、ひとりひとりを門口まで送りに出ると、成るほど暗い畑の中から、石を投げたり、異様な鳥の鳴き真似などを挙げて悸しかかつた。
— 牧野信一 『創作生活にて』 青空文庫
」「そいつは名文句だ――序でに鵞鳥の鳴き真似も名人になつたから、……と書いたら何うだい。
— 牧野信一 『鵞鳥の家』 青空文庫
」 と結ぶと同時に、一同は面白半分にぱく/\と口を開閉させる大口を月の方へ向けて、「ギヤツ、ギヤツ、キユウ……」 などゝ、徹底的に私達を揶揄するカケスの鳴き真似で声をそろへた。
— 牧野信一 『武者窓日記』 青空文庫
私は映画のしか知らないが、映画によると、ギムナジゥムの謹厳な教授が、女芸人に迷って学校をやめ、一行と一緒に巡行してあるく内、母校の所在地で舞台がかかる時鶏の鳴き真似を強いられたので、発作的に発狂し、昔の教室の机に抱きついて生命をおとす、という筋である。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
歯を喰ひしばり石の様になつたまゝ、猿の鳴き真似をジツと聞いてゐる。
— 三好十郎 『浮標』 青空文庫