賭す
とす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to stake
文例 · 用例
其の多樣の性情が、多樣の境遇に會ふのであるから、人の一時の思想や言説や行爲も亦實に千態萬状であつて、本人と雖も豫想し逆賭する能はざるものが有るのは、聖賢にあらざるより以上は免れざるところである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
競馬ファンの建てたる蔵のなきばかりか(二、三年つづけて競馬場に出入りする人は、よっぽど資力のある人なり)と云わる、勝たん勝たんとして、無理なる金を賭するが如き、慎しみてもなお慎しむべし。
— 菊池寛 『我が馬券哲学』 青空文庫
さてはひと時の美觀のために、人の命をさへ賭するなりしか。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
わが職業については一身を賭する覚悟である。
— 岡本綺堂 『寄席と芝居と』 青空文庫
そこからは、死生を賭する如き真摯なる信念は出て来ないであろう。
— 西田幾多郎 『デカルト哲学について』 青空文庫
が、八月十五日から数日たってやっと降伏した知らせが届いた満蒙奥地の開拓移民団の正直な老若男女が、ことの意外におどろいて数百名の生死を賭す団の進退をうちあわせようと駆けつけたときには、もうどこにも関東軍の影はなかった。
— 宮本百合子 『ことの真実』 青空文庫
成経 しかし、あなたにとっては一家の運命を賭するほどの大事とは思われない。
— 倉田百三 『俊寛』 青空文庫
人生――もっと広くいえば我々の目賭する現象界はこのままでは到底解釈は不可能である。
— ――Our faith comes in moments; 『錯覚した小宇宙』 青空文庫