険要
けんよう
名詞
標準
文例 · 用例
幸いこの帆船には船底と甲板との間に、この昇降口一個あるのみなれば、ここぞ余のためにはサーモピレーの険要とも云うべく、この険要破れざる限りは、余の生命続かん、生命のあるかぎりは、いかでかここを破らすべきと、余は必死なり、海賊等も必死なり。
— 押川春浪 『南極の怪事』 青空文庫
この険の突角の所を撰びて、賊は砲塁を二重にも三重にも構へ、土俵が間に合はぬとて、百姓共が囲み置く粟麦などを俵のまゝ用ひたる程なり」 大体その険要の地であることが察せられるであろうと思う。
— 菊池寛 『田原坂合戦』 青空文庫
此地は険要であるから、某快く一戦して明軍と雌雄を決する所存である。
— 菊池寛 『碧蹄館の戦』 青空文庫
行程の遠近、地形の高低、山川の険要、府庫、銭粮、戸数にいたるまで……まるでいながら観るようである」 玄徳は眸を離さなかった。
— 望蜀の巻 『三国志』 青空文庫
テネドス及びイムブロス、其險要の間にして、おほわだつみの淵の下、廣き洞窟あるところ、大地を震ふポセードーン、驅りし駿馬を留まらしめ、兵車よりして解き離し、アムブローシヤの食物を 35投げ與へつゝ、其脚を黄金の枷、堅牢に解き得ぬ枷に繋ぎとめ、こゝに再び自らの歸り來る迄留らしめ、かくてアカイア陣に行く。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫