神物
しんぶつ
名詞
標準
文例 · 用例
もっとも今から百年二百年後の精神物理学者が今の私のような立場でこの巻を読めばあるいは、この巻において最も興味ある発見に出会うかもわからないという事は想像し得られる。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
白青赤などの顏料もて畫ける壁を見るに、舞妓、神物の類猶頗る鮮明なり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
人間の動作にさへリズムがあることは、精神物理學者の研究して居る問題である,まして、悲痛熱烈の靈感を傳へる悲劇が、音律の整つて居ないやうでは、それこそ再び音樂以下の藝術だと云ふ論者に好辭柄を與へることになるだらう。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
ハヌマン猴はかく羅摩に精忠を尽して神物と崇めらるるから、インド人はこれを殺すを大罪とする由上に述べた。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
わが邦でも熊野地方で古来牛を神物とし藤白王子以南は牛を放ち飼いにした。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
烏が朝暮に定まって鳴くは周知された事、したがって伊勢・熱田等に鶏を神物とすると同時に、熊野を始め烏を神使とした社が多い。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
古ギリシアローマともにかかる石器を神物とし、今日西アフリカにおけるごとく、石斧に誓うた言をローマ人は決して違えず。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
インドのガネサ、中央アジアの毘沙門、日本の大黒天の使い物としてほど盛大にないが、多少鼠を神物と信ずる風習はこの三国のほかにもある。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫