窟
いわや
名詞
標準
文例 · 用例
「新仏教」明38・1二 今一くさり理窟を云って置かねばならぬ。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
予が今に理窟を云うの癖があるは此の時代の遺習かと、独りで窃におかしく思っとる。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
又そんな理窟の無いことも勿論である。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
母は口でこそ、男も女も十五六になれば児供ではないと云っても、それは理窟の上のことで、心持ではまだまだ二人をまるで児供の様に思っているから、その後民子が僕の室へきて本を見たり話をしたりしているのを、直ぐ前を通りながら一向気に留める様子もない。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
僕はただ理窟なしに民子は如何な境涯に入ろうとも、僕を思っている心は決して変らぬものと信じている。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
「そりゃ政夫さんのいうのは御もっともです、私共が勝手なことをして、勝手なことをお前さんに言うというものですが、政夫さん聞いて下さい、理窟の上のことではないです。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
原始的状態にあった昔の日本が外来語を入れたからといって、現代の日本も外来語に対して無抵抗主義を取れという理窟は立たない。
— 九鬼周造 『外来語所感』 青空文庫
ニイチェの場合にあつては、この禁物が多すぎる為、詩がまるで理窟っぽい警句のやうなものになつてしまつて居る。
— 萩原朔太郎 『ニイチェに就いての雑感』 青空文庫