砕心
さいしん
名詞
標準
文例 · 用例
二月はじめから四月まで、半蔵はあちこちの村を訪ね回って、戸長らの意見をまとめることに砕心した。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
労資一丸となつて「生」を愉しむ江戸民族の主張を現世に実践されむと多年泣血砕心してゐられる久良伎翁にサボタージュ呪咀のこの句が生れたは当然だらう。
— 正岡容 『大正東京錦絵』 青空文庫
そうしては自分の芸の明るく色好く「紫」たることをいやが上にも苦労し、工夫し、砕心してやまなかった。
— 正岡容 『小説 圓朝』 青空文庫
さりながら此らの小庭は元より庭園法に協つたものでもなければまた庭造りが砕心の製作にかゝるものでもない。
— 正岡容 『寄席風流』 青空文庫
それを春団治こそは寝食を忘れ、粉骨砕心し、粒々辛苦の結果、たとへば額とか、膝ツ小僧とか、肩のどの線とか、親指と人さし指の間とか、全くおもひもおよばざるところに哄笑爆笑の爆発点を発見し、遮二無二、その一点を掘り下げていつた大天才であつたとおもふ。
— 正岡容 『初代桂春団治研究』 青空文庫