衣擦れ
きぬずれ
名詞
標準
rustling of clothes
文例 · 用例
谷風がさやさやと、川楊の葉に衣擦れのような音をさせて通行する、雲はずんずん進行して、山の緑は明るくなったり、暗くなったりする。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
時々軽い衣擦れの音が聞こえるほかは何の物音もない。
— 夢野久作 『女坑主』 青空文庫
ふと、サラ/\と云う衣擦れの音がしたかと思うと、背後の扉が音もなく開かれた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
衣擦れのような音をたてて、テープがまわる。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
ふと、サラ/\と云ふ衣擦れの音がしたかと思ふと、背後の扉が音もなく開かれた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
今までこの辺の座敷に出ていた人が奥へいざってはいった気配が何となく覚えられて、衣擦れの音と衣の香が散り、艶な気分を味わった。
— 横笛 『源氏物語』 青空文庫
説教の間は物音をさせずに静かに細かく話を聞かなければならないものだから、無遠慮に衣擦れや起ち居の音はなるべくたてぬようにするがいい」 などと、例の軽率な若い女房などをお教えになった。
— 鈴虫 『源氏物語』 青空文庫
柔らかに身じろぎなどをあそばす衣擦れの音によって、宮のおすわりになったあたりが想像された。
— 夕霧一 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
静まり返った廊下を、主人の到来を告げるかすかな衣擦れの音だけが渡っていく。
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「あ、誰か来たわ」奥座敷から聞こえてきた微かな衣擦れに、彼女は顔を上げた。
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舞を舞うたびに、幾重にも重なった衣装がさらさらと上品な衣擦れを立てる。
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深夜、隣の部屋から聞こえる衣擦れの音で、彼がまだ起きていることを知った。
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