忿々
忿々
名詞
標準
文例 · 用例
俺は娘一人を捨てたと思ふと、腹が立つて腹が立つて、たまらないのだよ」 長五郎は何やら忿々として、わき上がるやうな憤怒を抑へかねて居る樣子です。
— 美しき獲物 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「ひどい目に逢わされたぜ、親分」 ガラッ八は忿々として帰って来ました。
— 忍術指南 『銭形平次捕物控』 青空文庫
相手の身分で、態度を變へないのが、町方の御用聞の何よりの誇りでしたが、廣田利右衞門の穩かな態度を見ると、忿々として來た平次もツイ打ち解けた調子になるのでした。
— 御時計師 『錢形平次捕物控』 青空文庫
この時石畳を踏んで、鬼子母神の境内へ入って来たのは、安城郷太郎の忿々たる姿。
— 野村胡堂 『裸身の女仙』 青空文庫
玄徳は、なお怒気|忿々と、色を収めなかったが、次第に感情を抑制して、孔明の心も不愍と察しやるかのように、「そう嘆かれては、予の胸もつらい。
— 図南の巻 『三国志』 青空文庫