松葉牡丹
まつばぼたん異読 マツバボタン
名詞
標準
moss-rose purslane (Portulaca grandiflora)
文例 · 用例
それに窓から見える病院の芝生の庭には一昨日のやうに、昨日のやうに、ぎらぎらした午後の太陽が照りつけ、處々に咲く松葉牡丹の花が陽炎の中に燃えるやうな紅を映してゐる、動く物一つない靜けさだ。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
たとえば向日葵や松葉牡丹のまだ小さな時分、まいた当人でも見つけるのに骨の折れるような物影にかくれているのでさえ、いつのまにか抜かれているのに驚いた。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
門まで僅か三四|間、左手は祠の前を一坪ばかり花壇にして、松葉牡丹、鬼百合、夏菊など雜植の繁つた中に、向日葵の花は高く蓮の葉の如く押被さつて、何時の間にか星は隱れた。
— 泉鏡花 『星あかり』 青空文庫
」 彼方でも、お泊りやす、此方でも、お泊りやす、と愛嬌声の口許は、松葉牡丹の紅である。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
で、六が砂まぶれの脚絆をすじりもじって、別荘の門を通ったのと、一足違いに、彼は庭下駄で、小石を綺麗に敷詰めた、間々に、濃いと薄いと、すぐって緋色なのが、やや曇って咲く、松葉牡丹の花を拾って、その別荘の表の木戸を街道へぶらりと出た。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
窓から見る松原の葭簀茶屋と酸漿提灯と、その影がちらちら砂に溢れるような緋色の松葉牡丹ばかりが、却って目に涼しい。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
……失禮ながら、缺摺鉢の松葉牡丹、蜜柑箱のコスモスもありさうだが、やがて夏も半ば、秋をかけて、手桶、盥、俎、柄杓の柄にも朝顏の蔓など掛けて、家々の後姿は、花野の帶を白露に織るであらう。
— 泉鏡太郎 『深川淺景』 青空文庫
松葉牡丹が咲いている。
— 太宰治 『令嬢アユ』 青空文庫
作例 · 標準
庭の通路脇に、色とりどりの松葉牡丹が咲いていた。
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松葉牡丹は日当たりの良い場所を好み、夏に多くの花を咲かせる。
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園芸店で、鉢植えの松葉牡丹を購入した。
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