快を貪る
かいをむさぼる
表現動詞-五段-ラ行
標準
to enjoy oneself to the full
文例 · 用例
正常な教養を持つ世間の知識階級に対し、脅威を感ずるが故に、睥睨しようとする職人上りで頭が高い壮年者と青年は自らの孤独な階級に立籠って脅威し来るものを罵る快を貪るには一あって二無き相手だった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
花の雲、鐘は上野か浅草かのその花はもう大方散りそめかけていましたが、それだけに今ぞ元禄の江戸の春は、暑からず寒からず、まこと独り者の世に退屈した男が、朝寝の快を貪るには又とない好季節でしたから、お午近く迄充分に夢を結んで、長々と大きく伸びをしていると、襖の向うで言う声がありました。
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
剣に秀で、胆に秀でた達人でなくば、このうごめく人の中で、しかも胡坐を掻いたまま、眠りの快を貪るなぞという放れ業は出来ないに違いないのです。
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
それともまた手傷を負った兵士が、わざわざ傷口を開いてまでも、一時の快を貪るように、いやが上にも苦しまねばやまない、病的な心理の一例であろうか?
— 芥川龍之介 『母』 青空文庫
つまらぬ事に逆上する国民的弱点 先を見ずにその場にて一時の快を貪る極めて短慮な者には、内容のさらにない雄弁を揮ってみたり、あるいは大声一|喝、相手の人には痛くもない讒謗や冷評を浴せかけて、ドラマチックに喝采を受けて嬉しがるは我が国民性の一弱点である。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫
山下林間の静寂地に心の塵を洗ひ、水辺緑蔭の幽閑境に養神の快を貪るといふ様な事は、誰しも好ましく思ふ処である。
— 石川三四郎 『吾等の使命』 青空文庫
作例 · 標準
バカンス中、彼女は南国のビーチで心ゆくまで快を貪った。
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仕事のプレッシャーから解放され、彼は久々に休日の快を貪っている。
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勝利の美酒に酔いしれ、選手たちは祝宴で快を貪った。
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「ああ、こんな日は温泉でゆっくり快を貪るに限るね!」
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