広袖
ひろそで
名詞名詞-の形容詞
標準
wide sleeve
文例 · 用例
広袖を着たまま亡くなると、看病やつれの結び髪を解きほぐす間も無しに、母親も後を追う。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
夫人も大きに喜びたまい、睦じやかなる談話の花を、心無くも吹散らす、疾風一陣障子を開けて、お丹例のごとく帯もしめず、今起き出でたる風情にて、乱れ姿に広袖を引懸け、不作法に入来りて、御両方の身近に寄り、突然匍匐になりて頬杖つき、貞子の顔を上眼にじろじろ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」 目と鼻の前に居ながら、大きな声で女中が呼ぶのに、つい箸の手をとめた痩形の、年配で――浴衣に貸広袖を重ねたが――人品のいい客が、「ああ、何だい。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
……次にまた浴衣に広袖をかさねて持って出た婦は、と見ると、赭ら顔で、太々とした乳母どんで、大縞のねんね子|半纏で四つぐらいな男の児を負ったのが、どしりと絨毯に坊主枕ほどの膝をつくと、半纏の肩から小児の顔を客の方へ揉出して、それ、小父さんに(今日は)をなさいと、顔と一所に引傾げた。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
湯の廓は皆柳の中を広袖で出歩行く。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
もっとも宿を出る時、外套はと気がさしたが、借りて着込んだ浴衣の糊が硬々と突張って、広袖の膚につかないのが、悪く風を通して、ぞくぞくするために、すっぽりと着込んでいるのである。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
石川県|能美郡片山津の、直侍とは、こんなものかと、客は広袖の襟を撫でて、胡坐で納まったものであった。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
が、気疾に頸からさきへ突込む目に、何と、閨の枕に小ざかもり、媚薬を髣髴とさせた道具が並んで、生白けた雪次郎が、しまの広袖で、微酔で、夜具に凭れていたろうではないか。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
作例 · 標準
広島平和記念公園を訪れた際に、**広島平和研究所**の展示にも立ち寄りました。
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