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狸穴

まみあな
名詞
1
標準
文例 · 用例
私は、当日、小作の挿画のために、場所の実写を誂えるのに同行して、麻布我善坊から、狸穴辺――化けるのかと、すぐまたおなかまから苦情が出そうである。
泉鏡花 木の子説法 青空文庫
が、狸穴、我善坊の辺だけに、引潮のあとの海松に似て、樹林は土地の隅々に残っている。
泉鏡花 木の子説法 青空文庫
狸穴近所には相応しい。
泉鏡花 木の子説法 青空文庫
」「あれだ、聞いたか――池の端茅町の声でないよ、麻布|狸穴の音だ。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
一つの窓は樹木とそして崖とに近く、一つの窓は奥狸穴などの低地をへだてて飯倉の電車道に臨む展望です。
――或る私信―― 橡の花 青空文庫
就いては場所――場所は麻布――狸穴ではなく――二の橋あたり、十番に近い洒落れた処ゆえ、お取次をする前に、様子を見ようと、この不精ものが、一度その辺へ出向いた、とお思い下さい。
泉鏡花 雪柳 青空文庫
橋板は破れ、欄干は朽ちて、うろぬけて、夜は狸穴から出て来て渡るものがありそうで、流れに柵んだ真黒な棒杭が、口を開けて、落葉を吸った。
泉鏡花 雪柳 青空文庫
すなわち、牛蒡丸|抜安の細身の一刀、これをぶら下げた図というものは、尻尾じゃないが、十番越に狸穴から狸に化かされた同様な形です。
泉鏡花 雪柳 青空文庫