虚妄
きょもう異読 きょぼう・こもう
名詞
標準
falsehood
文例 · 用例
わが思惟するものは何ぞやすでに人生の虚妄に疲れて今も尚家畜の如くに飢ゑたるかな。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
一方の種屬の者は、いつもムダな死金を使ひ、時間を空費し、無益に精力を消耗して、人生を虚妄の悔恨に終つてしまふ。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
宿命詩人チャップリンの意圖したものは、この紳士によつて自己の半身(百萬長者としてのチャップリン氏と、その社會的名士としての紳士生活)を表象し、他の乞食ルンペンによつて、永遠に不幸な漂泊者であるところの、虚妄な悲しい藝術家としての自己を表象したのである。
— 萩原朔太郎 『酒に就いて』 青空文庫
英雄が運命によつてはじめて眞實なものとなるがごとく、詩人は運命によつて虚妄なものとなる。
— 「そしてこの稀有で、偉大で、しかも果敢ないもの、一個の詩人」 『モオリス・ド・ゲラン』 青空文庫
夢がその一夜限りの斷片であり、記憶の連續をもたないこと、その故にまた虚妄であるといふことは、せめてもの恩寵として、神に感謝すべきことであるかも知れない。
— 萩原朔太郎 『夢』 青空文庫
その集篇中の大分のものは、舊刊「新しき欲情」「虚妄の正義」「絶望の逃走」等から選んだけれども、篇尾に納めた若干のものは、比較的最近の作に屬し、單行本としては最初に發表するものである。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
しかしながら、たとへそれが虚妄の幻覺であるとしても、デカルトの思惟したことは誤つてない。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
彼等の側から言ってみれば、この「あるがままの現実世界」は、邪悪と欠陥とに充ちた煉獄であり、存在としての誤謬であって、認識上に肯定されない虚妄である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
作例 · 標準
「あの成功談は、実は虚妄だったらしいよ。」
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「彼は虚妄の世界に囚われ、現実を見ようとしなかった。」
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「夢か現か、この美しさが虚妄でないことを願った。」
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「その理論は、検証の結果、虚妄であることが証明された。」
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