縦糸
たていと
名詞頻度ランク #2123 · 青空 10 例
標準
(weaving) warp
文例 · 用例
ごくごくわずかな部数の本を出会いの場としても、書き手の与えてくれる縦糸と、読み手の心が紡ぎ出す横糸を編み、大切な人生の一こまを織りあげることはできるのです。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
作品の縦糸としては、細川忠利と家臣阿部彌一右衛門との間にある永年の感情的なしこりが、性格と性格との間に生じるさけがたい共感と反撥の姿として周密にとりあげられている。
— 宮本百合子 『鴎外・芥川・菊池の歴史小説』 青空文庫
ホバード夫人は、「それが世界に通商をひろめて来た精神」である不屈不撓な事業熱をもっている船長イーベン・ホーレイの多難な生涯と揚子江上の荒々しい回漕事業の盛衰とをこの小説の縦糸にしているのである。
— 宮本百合子 『「揚子江」』 青空文庫
個性の成長とその十分な開花の希望とを人類全体につたえたいからこそ仕事をするのであるという確信は、歴史の縦糸を辿れば、自然主義思潮に洗われて自己の目ざめを経た後でなければ、発生し得なかった動向であった。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
この山川雲霧、禽獣虫魚、草木花卉という横糸、春夏秋冬という縦糸、即ちこの経緯の織りなす天地を描き、その天地に情を寄する心が我が俳句への道であります。
— 高浜虚子 『俳句への道』 青空文庫
思いがその糸で、善行悪行が縦糸横糸、そして人生という機織り機で織られた布こそ人格である汝心を澄ませよ、そうすれば汝の心は豊かで素敵で美しく、不和にも無傷となる。
— MORNING AND EVENING THOUGHTS 『朝に想い、夜に省みる』 青空文庫
灰色服のご婦人とは、ビートリスの言うくちなしの花だが、この人が物語の縦糸のように謎に絡んでいる。
— The Slave of Silence 『くちなしの花』 青空文庫
縦糸は太いが、横糸は極めて粗い。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫
作例 · 標準
織物を作るには、まず「縦糸」を機に張る作業から始める。
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この生地は「縦糸」に絹を使い、横糸に綿を織り交ぜている。
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機織り機で「縦糸」をピンと張ることが、織物の仕上がりを左右する重要な工程だ。
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