い文字
いもじ
名詞
標準
squid
文例 · 用例
だから、ちょっと見ると濁るべき所を濁らない文字で書いてあるように見えるけれども、そうではない。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
實感を伴はない文字の遊戲と思はれてゐたものが、強い實感を現すための新しい手段と見直せるやうになつた。
— 梶井基次郎 『『新潮』十月新人號小説評』 青空文庫
それは、たしかに、盗人の三分の理にも似ているが、しかし、私の胸の奥の白絹に、何やらこまかい文字が一ぱいに書かれている。
— 太宰治 『父』 青空文庫
たとえば、十匹の蟻が、墨汁の海から這い上って、そうして白絹の上をかさかさと小さい音をたてて歩き廻り、何やらこまかく、ほそく、墨の足跡をえがき印し散らしたみたいな、そんな工合いの、幽かな、くすぐったい文字。
— 太宰治 『父』 青空文庫
却ってそのつやつやした緑色の葉の上に次々せわしくあらわれては又消えて行く紫色のあやしい文字を読みました。
— 宮沢賢治 『若い木霊』 青空文庫
日記や書信が彼の面前に展げられ、彼のわくわくした心の上に読みおろされたとき、そんな激しい文字を使ひ合つて居た当時の気分が自分で了解し悪い程であつた。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
尊い文字は、掌に一字ずつ幽に響いた。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
糊刷毛かなにかでもって書いたものらしく、仰山に肉の太い文字で、そのうえ目茶苦茶ににじんでいた。
— 太宰治 『彼は昔の彼ならず』 青空文庫
作例 · 標準
背中がい文字に曲がった老人が杖をついて歩いていた。
長時間のデスクワークでい文字になった姿勢を直す必要がある。
体操でい文字の姿勢を改善できるという。
い文字の姿勢は腰痛や頸椎症の医学的原因となることが知られている。