是々
ぜぜ
名詞
標準
文例 · 用例
元来、家庭と云うものは、其の人次第の家庭が成立つものであって、他から模型を示して、家庭というものは、是々にすべきものなどと、教え得べきものでないと思う。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
今仮りに某が、興味を以て是々の文学書を読んだり、是々の作品を物したりして暮してゐるとして、其処へもつてきて「陽気な文学を」、なんて声がして来たらどんなものだらう。
— 中原中也 『文学に関係のない文学者』 青空文庫
彼の気質の中には政治家の泣き言の意味でない本来の意味の是々非々の態度を示そうとする傾向があった。
— 太宰治 『ロマネスク』 青空文庫
そして旅はどんなであつた」「はい」是々云々でしたと、灣内であつた鰯やひらめの優待から、沖でうけた大きな魚類からの侮蔑まで、こまごまとなみだも交る物語。
— 山村暮鳥 『ちるちる・みちる』 青空文庫
……高崎市の安宿に寄ると、ふしぎや、また例のルンペン君に出会つた、人生万事如是々々、そして人生はまた一期一会だ(但会一処でもあるが)、幸にして持合があるので、ビールとビフテキとをおごつてあげた、彼のよろこび、彼のかなしみ、それは私にもよく解る、君よ幸福であれ。
— 種田山頭火 『旅日記』 青空文庫
仕方がないから、のそ/\出て来て実は是々だと清に話した所が、清は早速竹の棒を捜して来て、取つて上げますと云つた。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
おれが邪魔になるなら、実は是々だ、邪魔だから辞職してくれと云や、よさゝうなもんだ。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
まあ御上がりと云ふ所を、一寸御目にかゝりたいからと主人を玄関迄呼び出して、実は是々だが君どこか心当りはありませんかと尋ねて見た。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫