蘇らす
よみがえらす
動詞
標準
文例 · 用例
私というひとりの男がいて、それが或るなんでもない方法によって、おのれの三歳二歳一歳のときの記憶を蘇らす。
— 太宰治 『玩具』 青空文庫
足を踏み外さないようにと用心する動作は過去の記憶を蘇らすのだった。
— 佐左木俊郎 『汽笛』 青空文庫
父の幻を生々と、心に蘇らすことが出来た。
— 牧野信一 『「悪」の同意語』 青空文庫
彼処まで行くと、あなた方を蘇らすに充分なネクタア(御神酒)がある……か、ハツハツハ!
— 牧野信一 『歌へる日まで』 青空文庫
後者をよび覚すことはもう困難であるとしても、前者を蘇らすことは不可能ではあるまい。
— 豊島与志雄 『少年文学私見』 青空文庫
だが、私はその柵にいつもと同じやうな恰好をして凭れて、パイプを吹かしてゐるだけで、すべてのものを完全に蘇らすことが出來た。
— 堀辰雄 『四葉の苜蓿』 青空文庫
私はどうしても彼女の俤を蘇らすことが出来ないのである。
— 堀辰雄 『美しい村』 青空文庫
それが、すべてのものを蘇らす春に蘇つて、この孤兒院に匍ひ込み、ぎつしり詰つてゐる教室と寄宿舍にチブスを吹きこんだ。
— ブロンテイ 『ジエィン・エア』 青空文庫