僻
へき
形容動詞名詞
標準
secluded
文例 · 用例
時には自分の珍しい是等の聴手は如何思ふことだらうと僻まれた、その訓辞の大体はかうだつた。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
私はたいてい当選者は決まっているだろうと僻み根性を出して、傍観していたら、どうしたことか、私が最高点に当選していた。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
しかし少年の一点の僻みも屈託もない顔つきと行雲流水のような行動とは人々の心に何か気分を転換させ、生活に張気を起させる容易なものがあったらしい。
— 岡本かの子 『みちのく』 青空文庫
しかし、第二期におけるごときハ行音は、遠僻の地の方言には今日でもまだ存している。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
これは無論作者に對する一|種の僻見かも知れませんが、事實に於ては、私も氏の作品に強く心を惹かれ乍らも、どこかにまだ心持にぴつたり來ない點がないではありません。
— 南部修太郎 『三作家に就ての感想』 青空文庫
また、支那の僻陬の地の農民たちは、日清戦争があったことも、清が明に取ってかわったことも知らずに、しかし、軍隊の略奪には恐ろしく警戒して生きている、──こういうことは、支那の奥地に這入った者のよく見受けるところであるが、これも独歩は、将校のちょっとした上陸から発見して、それを伝えている。
— 黒島傳治 『明治の戦争文学』 青空文庫
三人の、大切な洋服を着た男は、糞に汚れた豚に僻易して二三歩あとすざりした。
— 黒島伝治 『豚群』 青空文庫
憫むべし晩成先生、|嚢中自有銭という身分ではないから、随分切詰めた懐でもって、物価の高くない地方、贅沢気味のない宿屋を渡りあるいて、また機会や因縁があれば、客を愛する豪家や心置ない山寺なぞをも手頼って、遂に福島県宮城県も出抜けて奥州の或|辺僻の山中へ入ってしまった。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
作例 · 標準
人里離れた僻な山奥にひっそりと佇むその庵には、今も一人の隠者が住んでいるという。
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都会の喧騒に疲れ果て、誰にも知られていない僻な土地で静かに余生を過ごしたい。
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彼は僻な性格のためか、職場の同僚たちともほとんど会話を交わそうとしない。
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標準
leaning to one side
作例 · 標準
物事の一面だけを見て判断する彼の僻な考え方は、組織のリーダーとしては危うい。
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古い寺の五重塔が地盤沈下の影響で北側に僻に傾き、急ピッチで修復作業が進められた。
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僻見を捨て、フラットな視点で相手の意見に耳を傾けることが、和解への第一歩だ。
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