表座敷
おもてざしき
名詞
標準
front room
文例 · 用例
表座敷からは無頓着な父の声がしてゐた。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
母はあきらめたやうに、フト表座敷の方へ歩んだ。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
宵祭ではあり十三夜ではあるので、家中表座敷へ揃うた時、母も奥から起きてきた。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
) と六畳の表座敷で低声で言うんだ。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
気候はとにかく、八畳の表座敷へ、人数が十人の上であるから、縁の障子は通し四枚とも宵の内から明放したが、夜桜、仁和加の時とは違う、分けて近頃のさびれ方。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
それと前後して表座敷で親類の老人と話していた女房の耳元でも、蠅の羽音が微にした。
— 田中貢太郎 『蠅供養』 青空文庫
と、その日来て泊り合せていた藤代の父親のことを思いだして、それを伴れていっしょに往こうと思って表座敷へ往った。
— 田中貢太郎 『餅を喫う』 青空文庫
」 ふと気色ばんだお珊の状に、座が寂として白けた時、表座敷に、テンテン、と二ツ三ツ、音じめの音が響いたのである。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
作例 · 標準
例句