西天
さいてん
名詞
標準
文例 · 用例
」 十――水のすぐれ覚ゆるは、西天竺の白鷺池、じんじょうきょゆうにすみわたる、昆明池の水の色、行末久しく清むとかや。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
開墾宮沢賢治落ちしのばらの芽はひかり樹液はしづにかはたれぬあゝこの夕つゝましくきみと祈らばよからんをきみきたらずばわが成さんこの園つひにむなしけん西天黄ばみにごれるに雲の黒闇の見もあへず
— 宮沢賢治 『開墾』 青空文庫
」 十――水のすぐれ覚ゆるは、西天竺の白鷺池、じんじやうきよゆうにすみわたる、昆明池の水の色、行末久しく清むとかや。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
元の忽必然が少し早く生れて、平安朝に来襲したならば、相模太郎になつて西天を睥睨してウムと堪へたものは公卿どもには無くつて、却つて相馬小次郎将門だつたかも知れはし無い。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
やがて絵羽の羽織を引っかけ、仏蘭西天鵞絨のコオトに黒の狐の衿巻を肩に垂れた小夜子とハイヤアのクションに納まったが、庸三は何だか進まないような気がした。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
しづかにも坐る水牛、戦慄の、かなしみの唸あげつつ、おもむろにおもむろにあかる不思議のいと赤き西天ながめ、恐ろしき、あるものの迫にふるふ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
マレー半島のセマン人信ずるは、創世神タボンの大敵カクー、黒身炭のごとく西天に住む。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
吾も万難を犯して西天竺へ行くはみな本心から出た慾なのだ。
— 牧野信一 『闘戦勝仏』 青空文庫