悪推
わるずい
名詞
標準
文例 · 用例
「失礼、さあ、お上りなさいまし、取散らかしまして、汚穢うございますが、」と極り悪げに四辺を※すのを、後の男に心を取られてするように悪推する、島野はますます憤って、口も利かず。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
彼は、その夜の部下同士の争いを、武芝の計った“不意討ち”とかたく思い込み、また、その武芝と将門が肚ぐろい密約をむすんで、自分たちを殺そうとした“計画”であったのだと、悪推量をまわしたのだ。
— 吉川英治 『平の将門』 青空文庫
それを、邪に、悪推量して、恩をあだに憎んだのも、皆このばばの心がねじけていたためじゃ……。
— 円明の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
それをしも、悪推量して、噪ぎ立てする者あらば、斬ってしまえ」「では、屈辱的な和議でないと、固く仰せられますか」「そも、たれがそちへこの秘事を囁いたの?
— 湊川帖 『私本太平記』 青空文庫
だが兆二郎が加賀の廻し者だとは汝れだけの悪推量、娘の棗に懸想して、それが成らぬところから卑怯な作りごとをして、仇をしよう腹だろうが!
— 吉川英治 『増長天王』 青空文庫
本丸の家臣たちが悪推量していたような酒宴中のふうはない。
— 吉川英治 『黒田如水』 青空文庫