応喜
おうき
名詞
標準
文例 · 用例
われわれの一応喜ぶべきことには、冴子は約束の時間より四十分おくれて来た。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
尤もそれにしても表面上の名分だけでも、露骨な形の運動が社会的な承認を得ないことになったのは、とに角一応喜ぶべきことだが、併し之は事態の進歩ではなくて、単に退歩の防止ということにすぎぬ。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
日が暮れると、一応喜八の家へ引揚げて、平次と八五郎と三人、額を鳩めましたが、こうなると平次にもなかなか良い智恵が浮かばなかったのです。
— 狐の嫁入 『銭形平次捕物控』 青空文庫
日が暮れると、一應喜八の家へ引揚げて、平次と八五郎と三人、額を鳩めましたが、斯うなると平次にもなか/\良い智慧が浮かばなかつたのです。
— 狐の嫁入 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「そいつは耳寄りな話だが、――誰が親分にそんな事を教へたんだ」「手代の喜八だよ――あの熊の子のやうな男」「そいつは本當かも知れないが、一應喜八の口から聞いて見たいな」「喜八なら、其處に居るよ」 寅松はさう言つて庭へ降りましたが、やがて平次の前へ所謂熊の子のやうな眞つ黒な男をつれて來ました。
— 妹の扱帶 『錢形平次捕物控』 青空文庫