唯物
ゆいぶつ
名詞頻度ランク #21981 · 青空 771 例
標準
materialism
文例 · 用例
アンチテエゼの成立が、その成立の見透しが、甚だややこしく、あいまいになって来て、自己のかねて隠し持ったる唯物論的弁証法の切れ味も、なんだか心細くなり、狼狽して右往左往している一群の知識人のためにも、この全体主義哲学は、その世界観、その認識論を、ためらわず活溌に展開させなければなるまい。
— 太宰治 『多頭蛇哲学』 青空文庫
近頃人々は、「唯物、々々」と云つてゐるが、彼等がさう云つてゐる時くらゐ唯心的なものはないやうである。
— 中原中也 『詩に関する話』 青空文庫
デカダン時代の風雅に養成された彼は、今日の唯物的健康なるものに対して悉く反噬する。
— ――朝と昼―― 『巴里のキャフェ』 青空文庫
しかしながら、一切の肉を独断的に呪った基督教の影響の下に生立った西洋文化にあっては、尋常の交渉以外の性的関係は、早くも唯物主義と手を携えて地獄に落ちたのである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
ある人はこれを社会経済状態の欠陥のせいだと信じ、またある人は唯物論的思想の流行による国民精神の廃頽のせいだと思い込む。
— 寺田寅彦 『猫の穴掘り』 青空文庫
これらの武士道観、恋愛観は、ある意味からともかくも唯物論的な西鶴の立場を窺わせる窓口となるものでないかと思われる。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
『永代蔵』中に紹介された致富の妙薬「長者丸」の処方、『織留』の中に披露された「長寿法」の講習にも、その他到る処に彼一流の唯物論的処世観といったようなものが織り込まれている。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
そして拳鬪試合に飛び入りをすることが、書いてあるのだが、鬪志といふものがさうした亂暴な荒療治を必要とするものかどうか、それが主人公の稱してゐる如く唯物論的なものであるかどうかはしばらくおくとして、作品の重心がまるで劍劇のやうな立廻りに置かれてゐるといふことは馬鹿々々しい氣を起させる。
— ------------------------------------------------------- 『『戰旗』『文藝戰線』七月號創作評』 青空文庫
作例 · 標準
唯物の世界観に立つと、精神は物質の産物となる。
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彼は唯物的な考え方をする人だ。
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哲学では、唯物と唯心の対立が常に議論されてきた。
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