絹紐
きぬひも
名詞
標準
文例 · 用例
メキシコの銀貨に穴をあけて赤い絹紐を通し、家族に於いて、その一週間もっとも功労のあったものに、之を贈呈するという案である。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫
そは極めて細かなる貝を絹紐もて貫きたる瓔珞なり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
赤に白く唐草を浮き織りにした絹紐を輪に結んで、額から髪の上へすぽりと嵌めた間に、海棠と思われる花を青い葉ごと、ぐるりと挿した。
— 夏目漱石 『永日小品』 青空文庫
襦袢の袖に花と乱るる濃き色は、柔らかき腕を音なく滑って、くっきりと普通よりは明かなる肉の柱が、蝶と傾く絹紐の下に鮮かである。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
派出な色の絹紐がちらりと前の方へ顔を出す。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
濃い紫の絹紐に、怒をあつめて、幌を潜るときに颯とふるわしたクレオパトラは、突然と玄関に飛び上がった。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
六人の目はことごとく紫の絹紐にあつまる。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
紫の絹紐は取って捨てた。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫