晴々
はればれ
副詞
標準
文例 · 用例
可なり思ふ様に詩の出来た私は、近頃になく晴々しい気持になつて、もう書斎にヂツとしてゐられなかつた。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
と見て胆を冷したのは主税で、小芳は何の気も着かないから、晴々しい面色で、覗込んで、「心当りでも出来たんですか。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
足許だけぼんやり見える、黄昏の木の下闇を下り懸けた、暗さは暗いが、気は晴々する。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
その空がさっぱりと晴々した心持だから、誰に憚る処も無い。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
なかなか気が晴々しないから、一層海端へ行って見ようと思って、さて、ぶらぶら。
— 泉鏡花 『星あかり』 青空文庫
翌朝、一風呂キヤ/\と浴び、手拭を絞つたまゝ、からりと晴れた天氣の好さに、川の岸を坦々とさかのぼつて、來日ヶ峰の方に旭に向つて、晴々しく漫歩き出した。
— 泉鏡花 『城崎を憶ふ』 青空文庫
」 お貞は面晴々しく、しおれし姿きりりとなりて、その音調も気競いたり。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
楚歌一身に聚りて集合せる腕力の次第に迫るにもかかはらず眉宇一点の懸念なく、いと晴々しき面色にて、渠は春昼寂たる時、無聊に堪えざるものの如く、片膝を片膝にその片膝を、また片膝に、交る交る投懸けては、その都度靴音を立つるのみ。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫