生い立つ
おいたつ
Godan verb with 'tsu' ending動詞-自動詞
標準
to grow
文例 · 用例
白隠がこどものとき、こどもから青年にまで生い立つあいだ、朝夕、眼に親しんだ富士の姿はこのようなおっとりしたものであった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
これですべての事の方はついて仕舞う、とは云えこの徳も力もないわしが、やがての時、見事にすこやかに生い立つべき種を消ゆる事なく眼にはよう見えぬ土に蒔いたと申す事はわしを安らかに、御国へ行かせる――息がきれた様に言葉の末をただほそく残す。
— 宮本百合子 『胚胎(二幕四場)』 青空文庫
時期から云えば、水野仙子は最も強く自然主義の影響のもとに生い立つ婦人作家であった。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
生い立つことが出来そうかどうかもまだ分らない。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
この姉がいたばかりに、中学に通うようになるまでを、幼いなりに余り歪められもせずに生い立つことが出来た。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
しかし、この苦痛は、この野原に生い立つすべての草や、石や、木の上にかかる運命でありました。
— 小川未明 『公園の花と毒蛾』 青空文庫
加賀の白山に数千年生い立つ楠の木の精にござります」「何か証拠でもござるかな?
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
地の底まで凍り切った土地の上にいて、わずかに薄く融ける表土層の土から、シベリアの大原始林が生い立つことも驚異であるが、この土地に小麦を栽培することに成功した、ソヴィエトの科学の力もまた一つの驚異と言えよう。
— 中谷宇吉郎 『永久凍土地帯』 青空文庫