挿頭
かざし
名詞頻度ランク #27078 · 青空 16 例
標準
flower fastened in the hair
文例 · 用例
いまだ額に波は寄らねども、束髪に挿頭せる花もあらなくに、青葉も過て年齢四十に近かるべし。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」 と言うより身震せしが、俯伏にゆらめく挿頭、真白き頸、手と手の間を抜けつ、潜りつ、前髪ばらりとこぼれたるが仰けざまに倒れかかれる、裳蹴返し踵を空に、下着の紅宙を飛びて、技利のことなれば、二|間ばかり隔りたる舞台にひらりと飛び上りつ。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
また後朝に巻きまきし玉の柔手の名残よと、黄金くしげのひとすぢを肩に残しゝ「若き世」や「死出」の挿頭と、例も例もあえかの花を編む「命」。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
お勢の生立の有様、生来子煩悩の孫兵衛を父に持ち、他人には薄情でも我子には眼の無いお政を母に持ッた事ゆえ、幼少の折より挿頭の花、衣の裏の玉と撫で愛まれ、何でもかでも言成次第にオイソレと仕付けられたのが癖と成ッて、首尾よくやんちゃ娘に成果せた。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
艶やかな黒髪を惜気もなくグッと引詰めての束髪、薔薇の花挿頭を※したばかりで臙脂も甞めねば鉛華も施けず、衣服とても糸織の袷衣に友禅と紫繻子の腹合せの帯か何かでさして取繕いもせぬが、故意とならぬ眺はまた格別なもので、火をくれて枝を撓わめた作花の厭味のある色の及ぶところでない。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
シカシ人足の留まるは衣裳附よりは寧ろその態度で、髪も例の束髪ながら何とか結びとかいう手のこんだ束ね方で、大形の薔薇の花挿頭を挿し、本化粧は自然に背くとか云ッて薄化粧の清楚な作り、風格|※神共に優美で。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
経験が知識を生んで、今度はいうべき事も予て用意して、じれッたそうに挿頭で髪を掻きながら、漸くの思で間隙を見附け、「公債は今|幾何なの?
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
五百は呼名は挿頭と附けられた。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
作例 · 標準
神社の祭りで、巫女たちが髪に菊の挿頭を飾っていた。
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卒業式の日、彼女は桜の小枝を挿頭にして友人と写真を撮った。
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平安時代の絵巻物には、貴族たちが季節の花を挿頭にしている様子が描かれている。
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