数瞬
すうしゅん
名詞
標準
a few moments
文例 · 用例
(此奴に負けてはたいへんだ) と思ったので、きっと唇を噛んで老婆の顔を睨みかえしたが、一所懸命であるから数瞬もしなかった。
— 田中貢太郎 『天井裏の妖婆』 青空文庫
その時提燈の燈はちらちらと数瞬するように消えてしまったが、それといっしょに一|疋の白い犬の姿がそこに見えた。
— 田中貢太郎 『岐阜提燈』 青空文庫
私はまた、この無我夢中の恐怖の数瞬間に、その部屋の壁を蔽うている黒い壁掛けが静かに、ほとんど眼にたたぬほどかすかに、揺れるのを見た。
— THE PIT AND THE PENDULUM 『落穴と振子』 青空文庫
ほんのその数瞬の間に赤蛙は見えなくなつてしまつてゐた。
— 島木健作 『赤蛙』 青空文庫
頤の辺まで湯に漬りながら、下歯をガクガクと震わせながら、しかも彼は身動きすることを怖れて、数瞬じいっと耐えていた。
— 海野十三 『電気風呂の怪死事件』 青空文庫
ほんの数瞬のあいだ、彼はまるで健康な人のように、完全な知覚をもって眼ざめたのである。
— КРАСНЫЙ ЦВЕТОК 『紅い花』 青空文庫
」と新五郎は老眼を数瞬きながらいざり寄る。
— 小栗風葉 『深川女房』 青空文庫
然し、その数瞬後には、また夢から醒めたような顔になって、一度はたしかに覚えた筈の震動が、不思議にもその瞬間限りで去ってしまったのに気が附いた。
— 小栗虫太郎 『オフェリヤ殺し』 青空文庫
作例 · 標準
えっ、もう終わっちゃったの? まだ数瞬しか経ってないと思ったのに!
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彼女は会議の資料を手に取り、数瞬考え込むような仕草を見せた。
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突然のサイレンに、街は数瞬の静寂に包まれた。
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