対話篇
たいわへん
名詞
標準
文例 · 用例
)未だ「プラトン対話篇」を翻読したのみなれど、嗜眠剤などを滅多に服用せぬ吾身にはその効めが不気味に顕著なるが如く、稀の読書が又いちいち胸を感激させること夥しい。
— 牧野信一 『五月のはじめ』 青空文庫
かくて例へばいふ、プラトンの対話篇アポロギアよりもすぐれたソクラテスの伝記はあるであらうか、と。
— 三木清 『日記と自叙伝』 青空文庫
自分の思想を裏づけようとする時には、そうなるのは当然だし、プラトンの対話篇におけるソクラテスは、常に僕らの後を追い廻している。
— 原口統三 『二十歳のエチュード』 青空文庫
特にプラトンの対話篇 Theaitetos や Sophistes, Parmenides など。
— 戸坂潤 『科学論』 青空文庫
その意味に於てそれは全く神話的であるとも云えよう(神話と哲学とは歴史的に不離な関係に於てある、この関係がそのまま体系の内に編み入れられたものがプラトンの対話篇・例えば『パイドン』や『ティマイオス』の如きであった)。
— 戸坂潤 『現代哲学講話』 青空文庫
* プラトンの対話篇『ティマイオス』に於けるこのプラトン的質料の解釈に就いては V. Brochard, Le Devenir dans la Philosophie de Platon(邦訳・岩波『哲学論叢』二〇号)を見よ。
— 戸坂潤 『現代唯物論講話』 青空文庫
同じソフィストのソクラテスの尺度よりも自分の尺度の方が優っていることを主張しようとする(対話篇『プロタゴラス』)。
— 戸坂潤 『認識論とは何か』 青空文庫
実は寧ろ、夫が茶番ででもない限り、あり余る程の而も生きた社会批判という真理を盛られているので、従って悲劇詩人(哲学者式概念劇もこの系統にぞくする――プラトンの対話篇)の得意な「詩」の形式には這入り切らない程に豊かな真理が含まれてもいるのである。
— 戸坂潤 『思想としての文学』 青空文庫