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湛然

たんぜん
名詞-の形容詞形容詞-たる副詞-と
1
標準
still and full of water
文例 · 用例
寂心は出塵してから僅に二三年だが、今は既に泥水全く分れて、湛然清照、もとより浮世の膠も無ければ、仏の金箔臭い飾り気も無くなっていて、ただ平等慈悲の三昧に住していたのである。
幸田露伴 連環記 青空文庫
古エジプト人は箇人は魂、副魂、名、影、体の五つから成り、神も自分の名を呼んで初めて現われ得、鬼神各その名を秘し、人これを知らば神をしてその所願を成就せしめ得と信じ、章安と湛然の『大般涅槃経疏』二には、呪というはその実鬼神の名に過ぎず、その名を唱えらるると鬼神が害をなし得ぬとある。
鼠に関する民俗と信念 十二支考 青空文庫
すべて意識の統一は変化の上に超越して湛然不動でなければならぬ、而も変化はこれより起ってくるのである、即ち動いて動かざるものである。
西田幾多郎 善の研究 青空文庫
正面中央には「正宗院湛然妙総禅定尼、」右側面には「瑤津院殿侍女、俗名世代、福山伊沢長安信階女、嘉永四年辛亥十二月十三日死、」左側面には「福山伊沢長安信厚、筑前伊沢道盛信全」と刻してある。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
忽ち水晶簾を捲き下ろしたような雨脚が、此時まで頭の上で騒乱している雲の運動を余所に湛然と控えていた秩父山の濃藍色の肌に白く立ったと見る間に、谷を埋め峰を越えて、連嶺の半にさし懸った頃には、後の方は早くも碧空を顕わして、奇峭な両神山の姿がちぎれちぎれの断雲の間から望まれる様になる。
木暮理太郎 奥秩父の山旅日記 青空文庫
湛然として音なき秋の水に臨むが如く、瑩朗たる面を過ぐる森羅の影の、繽紛として去るあとは、太古の色なき境をまのあたりに現わす。
夏目漱石 薤露行 青空文庫
世上幾多の尊厳と威儀とはこの湛然たる可能力の裏面に伏在している。
夏目漱石 草枕 青空文庫
頭を纏う、糸に貫いた真珠の飾りが、湛然たる水の底に明星程の光を放つ。
夏目漱石 幻影の盾 青空文庫
作例 · 標準
満々と水を湛えた池は、湛然として揺るぎなかった。
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早朝の湖面は湛然として、周囲の景色を鏡のように映し出していた。
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彼の心はどんな時も湛然として、決して感情的になることはなかった。
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