馬腹
ばふく
名詞
標準
文例 · 用例
――可心は馬を雇って、びくびくもので渉ったが、その第三の川は、最も海に近いだけに、ゆるい流も、押し寄せる荒海の波と相争って、煽られ、揉まるる水草は、たちまち、馬腹に怪しき雲の湧くありさま。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
と見るや退屈男は、ついと身を泳がして、傍らの捕り手が斜に構えていた六尺棒を手早く奪いとるや、さっと狙いをつけて馬腹目ざしながら投げつけたのは咄嗟の早業の棒がらみです。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
正勝ちゃん」 紀久子はそう言うと同時に馬腹にぐっと拍車を入れて、正勝のほうへ向けて馬を飛ばした。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
正勝は馬腹にぐっと拍車を入れて、傾斜地を飛び下りていった。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
) 紀久子は心の中に叫んで、馬腹へぐっと拍車を入れた。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
紀久子は大声に泣いてぶっつけたいような胸を、しかしぐっと引き締めるようにしながら、ふたたび馬腹へ拍車を加えた。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
『松屋筆記』に引ける『蓬※日録』に、〈およそ兵事を達するには、急に能く風雨を致し、囲を突きて走り、けだし赭丹を有って身に随く、赭丹は馬腹中に産するところの物、これを用いて念呪すなわち風雨を致す〉と載せた赭丹も、蒙古名シャダーの音訳だ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
「鞭長しと雖も馬腹に到らず、だよ、事を成すは天に在り、さ。
— 牧野信一 『「悪」の同意語』 青空文庫
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馬腹(ばふく)は、古代中国の伝説上の生き物。水の中に住み人を食べるとされる。馬腸(ばちょう)とも。
出典: 馬腹 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0