鍾乳
しょうにゅう
名詞
標準
文例 · 用例
十市 「トンチ」穴(十市には鍾乳洞がある)。
— 寺田寅彦 『土佐の地名』 青空文庫
……いよ/\十五日の夕方、大田から一里ばかりの山村、絵堂まで送られて歩いた(このあたりは維新役の戦跡が多い、鍾乳洞も多い)。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
坑道の天井からは、永年の埃の堆積が鍾乳石のような形で垂れ下っていて、呼吸をするごとに細塵が飛散してきて、咽喉が擽られるように咽っぽかった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
数本の鍾乳石の柱は、襞打つ高い天井の岩壁から下っていた。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
その水力は愕くべきことに、この千早館の地下が鍾乳洞になっており、その地下水を利用したものであった。
— 海野十三 『千早館の迷路』 青空文庫
それがまた自らな円みを暖く抱いて、眼のとどかない上の方から、眼の先の寝床の上まで、大きな鍾乳石のように垂れ下っている。
— 芥川龍之介 『女体』 青空文庫
私はそのホラアナ(鍾乳洞ですが)へもぐりこんできました。
— 飛騨・高山の抹殺――中部の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫
これが大マチガイで、谷川を一足はいってからは平地が全くなく、鍾乳洞まで登りつめても全然平地はありません。
— 飛騨・高山の抹殺――中部の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫