将三
しょうさん
名詞
標準
文例 · 用例
吉川勢は、其の火が厳島神社にうつる事を恐れて、消火に努めている間に、晴賢は勇将三浦等に守られて、大元浦に落ちのびた。
— 菊池寛 『厳島合戦』 青空文庫
主将三成もこの評判をきいた、かれも忍城の堅固さにおどろいていたので、ある日その本陣を出て丸墓山の丘の上に立った。
— 笄堀 『日本婦道記』 青空文庫
敵将三好笑厳は敗戦と見るよりはやく、船にのって海上へにげたので、その首をあげることはできなかったが、もはや、阿波一国、三好党の一兵をもとどめぬ大勝利である。
— 山本周五郎 『だんまり伝九』 青空文庫
「五代の頃、大梁の王彦章は、日影のまだうつろわぬうちに、唐の将三十六人を、矢つぎ早に射て仆したというが、張清のつぶては、王彦章には及ばぬまでも、たしかに当代の神技、ひとかどの猛将といってよいのではなかろうか」 しかし、こう話を向けられても、人々は苦々と口を緘したきりだった。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
守将三宅藤兵衛は、所詮、支え得ぬところと覚悟いたして、ただ今、自刃して相果てました。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
そのとき城将三河守秀重は、全城の火となるを見、われ敵にこの城を委すからには、われまた、敵将勝家の首を獲ずにおくべきやと、炎を出て、敵中へ駈けこみ、乱軍の中に倒れ伏して、勝家を狙っていた。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
秀吉は、この栄を、さらに、家臣にも頒つべく、七本槍の若者以下、有功の将三十六人、その他へも、広汎な論功行賞を同時にした。
— 第十分冊 『新書太閤記』 青空文庫
中庸 左近衛権中将三河守家康は、強健な胃ぶくろのように、腹いっぱい食い溜めたものを、この半年は、――去年天正十年の下半期から、ことし十一年の上半期にわたる一年の収穫を、――悠々とただ消化するだけに留めていた。
— 第十分冊 『新書太閤記』 青空文庫