木から落ちた猿
きからおちたさる
表現名詞
標準
person who has lost something they used to rely on
文例 · 用例
自己の改造を決意して以来、寸分の暇も緩めず理智の匕首、自我の剪尖をもって自身の胸元につきつけ/\して自身を急き立て励ますことに慣れて来た私は、いまは木から落ちた猿同様な気持になりました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
」「あっはっはっ、いよいよ貴様も、木から落ちた猿と同じことになったよ。
— 海野十三 『浮かぶ飛行島』 青空文庫
タッタ今博多駅で赤い切符を駅員に渡したトタンに木から落ちた猿みたいな悲哀を感じて来た吾輩だ。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
所謂、江戸ッ子の喰詰めで、旅先へ出ると木から落ちた猿同然の心理状態に陥っている矢先であった。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
吾輩の事業の隠れたる後援者であった山内正俊閣下が、去年の十一月に物故されて以来、吾輩が木から落ちた猿同然、手も足も出なくなっている事を、彼奴等はチャンと知っていやがるんだ。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
大学教授を罷職にされた矢田部良吉先生は、木から落ちた猿も同然で、憤慨してもどうにも仕方なかった。
— 第一部 牧野富太郎自叙伝 『牧野富太郎自叙伝』 青空文庫
やり損じて落るが名誉ならば薬を盛りちがえた医者も名誉と云うべく木から落ちた猿も賞すべく弘法筆の誤りは猶更感服すべく字をまちがえる小説家も称揚すべし。
— 永井荷風 『偏奇館漫録』 青空文庫
「それを誰か見たのか、――證人と言ふ程のもので無くても」「陽氣な方ですから、入つて來る時、瓦屋の職人衆と挨拶して居たやうです、其邊でお訊き下さればわかります」「旦那が死んだ後、師匠はどうする積りなんだ」「木から落ちた猿でございます。
— 釣針の鯉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
会社が倒産して、彼はまるで木から落ちた猿のように途方に暮れていた。
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職を失い、次に何をすべきか分からない。まさに木から落ちた猿の心境だ。
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党の支持を失い、その政治家は文字通り、木から落ちた猿となった。
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