発落
はつおち
名詞
標準
文例 · 用例
同時に写された書中其|発落を詳にすべきものは、狩谷氏の本が市に鬻がれ、渋江氏の本が海底に沈んだと云ふのみである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
その話の発落が恁うして歩いてゐ乍らも心に懸らぬではない。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
母も叔母も何とも言つてくれぬだけ媒介者との話の発落が気にかかつた。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
等しく生計を立つるが為めなりと雖ども、然も彼の業は、かの算珠盤上に心転々し、没索たる生活に日夕を埋めて、四時の発落さへも知らぬが如き非興のものに非ず。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
◯良太君の宿所附近二百メートルのところに爆弾一発落下し、畠に大きな穴をあけたが、附近の家に被害なく、ガラスも割れなかったという。
— 海野十三 『海野十三敗戦日記』 青空文庫
リツプは元から政治家ではないから、国の発落には余り感じませなんだが、かれも曾て一種の圧制の下に立つて、大息ばかり吐いて居た事がありました。
— RIP VAN WINKLE. EINE NACHGELASSENE SCHRIFT VON DIETRICH KNICKERBOCKER. 『新浦島』 青空文庫
をぢは母上のみまかり給ひしを聞き、又人の我に盾銀二十を貽りしを聞き、母上の追悼よりは、かの金の發落のこゝろづかひのために、こゝには訪れ來ぬるなり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
そちが我等とかく交らぬやうにならん折、そちが上の樂しく心安かれ、とおもひてこそ、我は今よりそちが發落を心にかくるなれ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫