焼継
やきつぎ
名詞
標準
文例 · 用例
『焼継茶碗』だの、『心の闇』だのは、『伽羅枕』だとか、『紅白毒饅頭』だとかいふ模倣臭、俗気臭のある作品に比べては、余程構造に於て、命意に於て、純な処がある。
— 田山録弥 『尾崎紅葉とその作品』 青空文庫
『焼継茶碗』を書いてゐる時分(明治二十四年)既にゾラの作などを読んでゐた。
— 田山録弥 『尾崎紅葉とその作品』 青空文庫
紅葉の作に、『焼継茶碗』(袖時雨)といふのがある。
— 田山録弥 『紅葉山人訪問記』 青空文庫
彦「何をするんです、勿体ねえや、ムニャ/\/\持って来たってなんでえ」 あ「お母様、あなたは納豆売風情に握飯を貰って食りとうございますか、それ程食りたければ皿ごと食れ」 と云いながら入物ごと投り付けましたが、此の皿は度々焼継屋の御厄介になったのですから、お母の禿頭に打付って毀れて血がだら/\出ます。
— 三遊亭圓朝 『業平文治漂流奇談』 青空文庫
皿を一度数多の小片に壊しておいて、さらにこれを焼継ぎしたのでは、けっして旧の無疵の皿とならぬごとく、分解的研究の結果を継ぎ合せても、継ぎ目が残っては、それだけが誤りである。
— 丘浅次郎 『境界なき差別』 青空文庫
――その次は何とかの色紙で」「一つも覚えちゃいないじゃないか」「とにかく、茶碗も茶入も、焼継ぎも繕いも出来ないほど滅茶滅茶に叩き割るんだそうですよ。
— 茶碗割り 『銭形平次捕物控』 青空文庫
うっかりガン首が胴体から離れて、ポロリと落ちた日にゃ、焼継ぎはきかねエ」「馬鹿野郎ッ、何というあわてようだ。
— 駕籠の行方 『銭形平次捕物控』 青空文庫
「尤も、そいつは返して貰っても、焼継ぎも糊付けもきかねえ」「黙って居ろ、八。
— 髷切り 『銭形平次捕物控』 青空文庫