話しぶり
はなしぶり
名詞
標準
way of talking
文例 · 用例
勿論、当人としては相手の個性を嫌つてゐるつもりはない、相手の話しぶりだの手ぶりだの、要するに相手の人間臭を嫌つてゐるつもりなのだが、そんならその話の特に個性的な部分だけでも聴くかといふと強ちさうでもない。
— 中原中也 『心理的と個性的』 青空文庫
二人の話しぶりはきわめて卒直であるものの今宵初めてこの宿舎で出合って、何かの口緒から、二口三口|襖越しの話があって、あまりのさびしさに六番の客から押しかけて来て、名刺の交換が済むや、酒を命じ、談話に実が入って来るや、いつしか丁寧な言葉とぞんざいな言葉とを半混ぜに使うようになったものに違いない。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
若々しさと鋭さに緊張した顔容と話しぶりであった。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
横浜は西洋臭し、三崎は品が落着かず、界隈は間に合わせの俄仕入れ、しけものが多うござりますので、どうしても目量のある、ずッしりしたお堅いものは、昔からの藤沢に限りますので、おねだんも安し、徳用向きゆえ、御大家の買物はまた別で、」 と姥は糸を操るような話しぶり。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
他人の祕密を知つてゐることが吉田にとつて此の上なく滿足なやうな話しぶりである。
— 中島敦 『かめれおん日記』 青空文庫
ところが、そうした平馬の武骨な話しぶりを聞いている中に一柳斎の顔色が何となく曇って来た。
— 夢野久作 『斬られたさに』 青空文庫
その上、準之助氏の話しぶりでは、もう自分を雇ってくれることは、定っているようなものであった。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
話しぶりも、明るくて、気が置けなかった。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫