火の車
ひのくるま
表現名詞
標準
fiery chariot (that carries the souls of sinners into hell)
文例 · 用例
沖の漁火を袖に呼んで、胸毛がじりじりに仰天し、やあ、コン畜生、火の車め、まだ疾え、と鬼と組んだ横倒れ、転廻って揉消して、生命に別条はなかった。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
あんなに苦心して危険な銭を掴んで、火の車に油を指し指しして行くのがこの叔父の一生かと思うと、いつも薄笑いが腹の底から浮かみ上って来た。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
さいわい、親戚に富裕の者が二、三あったので、せっぱつまるとそのひとたちから合力を得て、その大半は酒にして、春の桜も秋の紅葉も何が何やら、見えぬ聞えぬ無我夢中の極貧の火の車のその日暮しを続けていた。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
」とはしゃいで、うで卵をむいて、食べて、口の端に卵の黄味をくっつけ、或いはきょうは惚れられるかも知れぬと、わが家の火の車も一時わすれて、お酒を一本飲み、二本飲みしているうちに、何だかこの芸者、見た事があるような気がして来た。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
(真北じゃな、ああ、) とびくりと頷いて、(火の車で行かさるか。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
)ともう一度……わざと聞返しながら振返ると、(火の車、) と頭から、押冠せるように、いやに横柄に言って、もさりと歩行いて寄る。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
)(火の車、)(火の車がどうした。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
)(禁厭にする大事なものいの、これが荷物じゃ、火の車に乗せますが、やあ、殿。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
作例 · 標準
地獄絵図には、罪人を乗せて燃え盛る火の車が走り抜ける恐ろしい光景が描かれている。
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昔の言い伝えでは、悪行を重ねた者の魂は死の間際に火の車が迎えに来るという。
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寺の住職が、因果応報の教えを説く際に火の車の伝承を例に挙げた。
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標準
desperate financial situation
作例 · 標準
度重なる出費で家計は火の車だが、子供の教育費だけは何とか工面しなければならない。
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「ボーナスが出るまでは、うちの台所事情も火の車だよ」と父がため息をついた。
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放漫経営がたたり、かつての名門企業も今や資金繰りが火の車で倒産寸前だ。
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