錦手
にしきで
名詞
標準
文例 · 用例
餌食がその柔かな白々とした手足を解いて、木の根の塗膳、錦手の木の葉の小皿盛となるまでは、精々、咲いた花の首尾を守護して、夢中に躍跳ねるまで、楽ませておかねばならん。
— 泉鏡花 『紅玉』 青空文庫
」 片手を添えて、捧げたのは、錦手の中皿の、半月|形に破れたのに、小さな口紅三つばかり、裡紫の壺|二個。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
餌食が其の柔かな白々とした手足を解いて、木の根の塗膳、錦手の木の葉の小皿盛と成るまでは、精々、咲いた花の首尾を守護して、夢中に躍跳ねるまで、楽ませて置かねば成らん。
— 泉鏡花 『紅玉』 青空文庫
さて、お肴には何がある、錦手の鉢と、塗物の食籠に、綺麗に飾って、水天宮前の小饅頭と、蠣殻町の煎豌豆、先生を困らせると昼間いったその日の土産はこれで。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
青磁、赤江、錦手の皿小鉢、角の瀬戸もの屋がきらりとする。
— 泉鏡太郎 『飯坂ゆき』 青空文庫
錦手大丼と能面を並べた壁飾。
— 夢野久作 『超人鬚野博士』 青空文庫
やがて下女は直径一尺五寸もありそうな錦手の大|丼鉢に山の如く柿を盛て来た。
— 正岡子規 『くだもの』 青空文庫
此処に近い土蔵の入口に大番頭が立つて、『真鍮の大の燭台を三組、中を五組、銅の燭台を三組、大大のおらんだの皿を三枚、錦手の皿を三十枚、ぎやまんの皿を百人前、青磁の茶碗を百人前、煙草盆を十個。
— 與謝野晶子 『住吉祭』 青空文庫