殴り返す
なぐりかえす
動詞
標準
文例 · 用例
すると、私も別に腹は立ててはいないのだが今迄殴られていた痛さのために殴り返す運動が愉快になってぽかぽかと軽部の頭を殴ってみた。
— 横光利一 『機械』 青空文庫
そう思ってはみても結局二人から、同時に殴られなかったのは屋敷だけで一番殴られるべき責任のある筈の彼が一番うまいことをしたのだから私も彼を一度殴り返すぐらいのことはしても良いのだがとにかくもうそのときはぐったり私たちは疲れていた。
— 横光利一 『機械』 青空文庫
殴られたらなぐり返す覚悟でポンポン云ってしまった方が、早わかりするものだ。
— 夢野久作 『難船小僧』 青空文庫
そいつをあろうことかあるめえことか、ト、飛んでもねえ、向こう様がおなぐんなすったからって、こちらも先方様をなぐり返すなんて、ソソ、そんなわからねえヘチャムクレが――」 もう一度助六の右手が、ピシリと今松の頬の上で、烈しい音を立てていた。
— 正岡容 『寄席』 青空文庫