頽然
頽然
名詞
標準
文例 · 用例
」―― 端正どころか、これだと、しごきで、頽然としていた事になる。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
」 と袖を擦並べたお孝の肩に、頭を支たそうに頽然となる。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
頭を釘六十 赤熊は、まじまじとして、頽然と俯向いたが、太く恥じたらしく毛皮の袖を引捜すと、何か探り当てた体で、むしゃりと噛む。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
お前の要求は肯入れられない、二人は断じて縁を切らない……」 半ば聞いて赤熊はまた頽然とした。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
余所の犬だ余所の犬だ、と思いながら、何だか其儘聞流して了うのが残惜しくて、思わずパタパタと駈出したが、余所の犬じゃ詰らないと思返して、又|頽然となると、足の運びも自然と遅くなり、そろりそろりと草履を引摺ながら、目的もなく小迷って行く。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
」と思ツて、また頽然考込む。
— 三島霜川 『青い顏』 青空文庫
」俊男は見るともなく自と庭に蔓ツた叢に眼を移して力なささうに頽然と倚子に凭れた。
— 三島霜川 『青い顏』 青空文庫
(老学庵筆記、巻四)○放翁六十歳の時の詩に、「独り立つ柴荊の外、頽然たる一禿翁、乱山落日を呑み、野水寒空を倒にす」といふ句がある。
— その七 ――放翁詩話三十章―― 『放翁鑑賞』 青空文庫