鉄騎
てっき
名詞
標準
文例 · 用例
鉄騎十万ラインを圧して南下したるの日、理想と光栄の路に国民を導きたる者は、普帝が朱綬の采配に非ずして、実にその身は一兵卒たるに過ぎざりし不滅の花の、無限の力と生命なりしに候はずや。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
波斯軍には鉄騎隊だとか車隊だとか云う恐ろしいものがある。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
鉄騎隊と云うのは、全身を鱗のような鋼の小札で被っていて、只眼と口を除く外は殆んど不死身と云っていい位に武装した騎士達と、更に太い鎖で互に繋ぎ合って一団となってやって来るのである。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
奔馬の狂ふ如く、鉄騎百万寄せて来る如き音を立てゝ江上の波が湧き上る。
— 吉江喬松 『海潮の響』 青空文庫
「榎氏もお変りなしですか」「え、ありがとう」 大きい眼と唇に一種の表情を浮べながら、「あのひと、いつだって鉄騎士よ」「お出かけ?
— 宮本百合子 『ヴァリエテ』 青空文庫
しかも義仲、已に覇を北陸に称す、汗馬刀槍、其掌中にあり、鉄騎甲兵、其令下にあり。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
」而して白旗直に法住寺殿を指し、刀戟霜の如くにして鉄騎七千、稲麻の如く御所を囲み乱箭を飛ばして、天台座主明雲を殺し、院側の姦を馘るもの一百十余人、其愛する北国の勇士、革命の健児等をして凱歌を唱へしむる、実に三たび。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
かのクロムウェルが三千の鉄騎もあに容易に独歩するを得んや。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫