出し惜しみ
だしおしみ
名詞動詞-サ変
標準
being reluctant to give out (pay, provide, etc.)
文例 · 用例
学位の出し惜しみをする審査員といえども決して神様でない限り、その人の昔の学位論文が必ず完全無欠なものとは限らず、ノーベル賞に値いするほどの大発見でもないのであろう。
— 寺田寅彦 『学位について』 青空文庫
学者を尊敬しない世人、研究費を出し惜しみする実業家、予算を通さない政府の官僚、そう云ったようなものがどれだけ多くあっても科学の進歩する時はちゃんとするのである。
— 寺田寅彦 『スパーク』 青空文庫
家の奥座敷でお辻の死体をそれに入れる時「出し惜しみが急に気張つたのでお辻さんは風邪をひくわい」と兼々気まづかつた親類の一人が、わざと聞えよがしの陰口をきいた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
才能といふものを、出し惜しみや、小出しにするといふケチな方法でなく長い画壇生活の間大切に保つといふことは少しはその才能の用ひ方に工夫といふものも要するではないだらうか。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
なにもこの場に及んで、草香流の出し惜しみなんぞしなくたってもいいんだ。
— 妻恋坂の怪 『右門捕物帖』 青空文庫
などと変なことをいって、平気で南蛮寺を建てさせたが、お宝の方は出し惜しみをして、献上しなかったというものさ。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
そしてその海の物や山の物を出し惜しみをするやうに、心持後ろへ引張つた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
」と訊くと、ロツクフエラアは丁度寄附金を出し惜しみするやうに、大儀さうに口を開いた。
— 初出未詳 『茶話』 青空文庫