人待ち
ひとまち
名詞動詞-サ変
標準
waiting for someone to arrive
文例 · 用例
汽車の歌志内の渓谷に着いた時は、雨全く止みて日は将に暮れんとする時で、余は宿るべき家のあてもなく停車場を出ると、流石に幾千の鉱夫を養ひ、幾百の人家の狭き渓に簇集して居る場所だけありて、宿引なるものが二三人待ち受けて居た。
— 國木田独歩 『空知川の岸辺』 青空文庫
精養軒の玄関にボーイが一人立って人待ち顔に入り口のほうをながめている。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
路地のなかまで送り込むと、その門口には一人の女が人待ち顔にたたずんでいた。
— 岡本綺堂 『放し鰻』 青空文庫
難波うばらいま月しろの上じらみ、ほのかに動く宵の間を、人待ちなれし眞籬根に、難波薔薇ぞ香ににほふ。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
白すみれ忘れがたみよ、津の國の遠里小野の白すみれ、人待ちなれし木のもとに、摘みしむかしの香ににほふ。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
そうでなくても小さいお公卿さまが、いっそうからだを小さく固めて、そこの座敷のそれもすみのほうにちんまりとお上品にかしこまりながら、だれか人待ち顔に、いたってぼんやりとしていたものでしたから、あっけにとられてきき尋ねました。
— 袈裟切り太夫 『右門捕物帖』 青空文庫
不思議な船が、大川岸に四|艘、小堀の中に三|艘、人待ち顔につないであるのです。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
起きるから右門はしきりとなにか人待ち顔でいましたが、と、それを裏書きするように、あわただしく表のかたにあたって、右門のお組屋敷を訪れた人の足音がありました。
— 村正騒動 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
カフェの窓際で人待ちをしている間、ずっとスマホをいじっていた。
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駅の改札前は、いつになっても人待ちの若者で溢れかえっている。
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雨の中で人待ちをするのは、精神的にも肉体的にもこたえる。
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