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寝通

ねとおり
名詞
1
標準
文例 · 用例
客車の中ではまたいろいろと話そうといって置きながら、汽車が動き出すとすぐ、古藤の膝のそばで毛布にくるまったまま新橋まで寝通してしまった。
有島武郎 或る女 青空文庫
「二日三晩まるで死屍みたいに寝通しなんだ」 そう云ってまた、彼は無感動な顔付をした。
里村欣三 放浪の宿 青空文庫
第一大連は、若者が豚小舎みたいな宿泊所に辿りついた時に、虱を潰していた男が、痴呆症みたいに二日三晩も寝通したと言ったし、その上支那服が野犬を料理る時に、彼は憂鬱に黙りこんで、水汲みにぼい使われていながら不服そうな面も出来なかった。
里村欣三 放浪の宿 青空文庫
自分十時頃から二階にあがり、一気に四時すぎまで寝通した。
一九二六年(大正十五年・昭和元年) 日記 青空文庫
世の中が変ってしまうまで寝通したい。
宮本百合子 伸子 青空文庫
私は非常に船に弱いので船の中ではずっと寝通しでしたから、香港に着きました時はほっと致しました。
三浦環 お蝶夫人 青空文庫
不眠不休で働いた揚句、二日二晩も寝通したことさえ以前にあるのだから、金椎はそれを妨げに行こうともしなかったが、夜に入っては、さすがに不安でした。
無明の巻 大菩薩峠 青空文庫
あれからずっと眠り続け、最初の報告通り、三日間は恩暇で寝通すということが、誰に向っても諒解を得ているのですから、それは差支えないが、とにもかくにも、この場合の不安と憂慮とを、弁信に向っても頒たなければならないはずなのが忘れられていました。
弁信の巻 大菩薩峠 青空文庫