朦朧体
もうろうたい
名詞
標準
文例 · 用例
男女間の交際だってそうさ、僕の小供の時分などは寒月君のように意中の人と合奏をしたり、霊の交換をやって朦朧体で出合って見たりする事はとうてい出来なかった」「御気の毒様で」と寒月君が頭を下げる。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
我が自治寮の自治と云ふ奴は、今云ふ様な朦朧体である。
— 尾崎放哉 『俺の記』 青空文庫
感傷と未熟さの朦朧体にくるまれて、その絵はおませな女の子の眼に、どうしてもわけの分らないゴリラに似た塊りとして映ったのは愛嬌がふかい。
— 宮本百合子 『本棚』 青空文庫
三十年代後半期のいはゆる星菫派の幽玄や朦朧体の高蹈を気取つた詩風に対してあきたらなかつた(この事はきみ子宛の手紙にも明かに記されてゐる)鴎外は、一時、歌には「ゆめみるひと」詩には「腰弁当」の甚だ散文的な筆名を用ひて作品を発表したものであつた。
— ――一つのおぼえ書き―― 『新詩社と石川啄木』 青空文庫
ウィキペディア
朦朧体(もうろうたい)または、縹緲体(ひょうびょうたい)は、明治時代に確立された没線彩画の描絵手法。
出典: 朦朧体 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0