蔟
まぶし異読 ぞく
名詞多音語頻度ランク #21177 · 青空 2 例
標準
cocoon holders
文例 · 用例
その日も、校長が欠席児童の督促に出掛けると言ひ出すと、此木田は家の春蚕が今朝から上蔟しかけてゐると言つて、さつさと帰り仕度をした。
— 石川啄木 『葉書』 青空文庫
九 何時の頃であったか、多分その翌年頃の夏であったろう、その年|重にお島の手に委されてあった、僅二枚ばかりの蚕が、上蔟するに間のない或日、養父とごたごたした物言の揚句、養母は着物などを着替えて、ぶらりと何処かへ出ていって了った。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
九 何時の頃であったか、多分その翌年頃の夏であったろう、その年重にお島の手に委されてあった、僅二枚ばかりの蚕が、上蔟するに間のない或日、養父とごたごたした物言の揚句、養母は着物などを着替えて、ぶらりと何処かへ出ていって了った。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
そういう趣味からいうと、蔟生している青い葉の中から、見えるか見えないくらいにあの紅い花を咲かせたいのであろうが、あの花はそんなことはせずに、冬から春にかけて青々としてあった葉を無くしてしまい、直接法に無遠慮にあの紅い花を咲かせている。
— 齋藤茂吉 『曼珠沙華』 青空文庫
集蔟するギャンブレル屋根は傾きこの州のかつての暗黒時代に魔女が王の官吏から身を隠した屋根裏へと落ち込んでいた。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『魔女の家で見た夢』 青空文庫
野も山も新緑で、はだかになってしまいたいほど温く、私には、新緑がまぶしく、眼にちかちか痛くって、ひとり、いろいろ考えごとをしながら帯の間に片手をそっと差しいれ、うなだれて野道を歩き、考えること、考えること、みんな苦しいことばかりで息ができなくなるくらい、私は、身悶えしながら歩きました。
— 太宰治 『葉桜と魔笛』 青空文庫
なかなかやると思っていますよ」私はむっとして、佐竹のまぶしいほど白い顔をもいちど見直した。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
彼等はまぶしさうに電燈の方に度々眼を向けた。
— ――飜弄さる 『蜻蛉』 青空文庫
作例 · 標準
養蚕農家では、蚕が繭を作るために蔟を設置する。
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