苦厄
くやく
名詞
標準
hardship and misfortune
文例 · 用例
般若の哲学 これから申し上げるところは、「観自在菩薩、深般若波羅蜜多を行ずる時、五|蘊は皆空なりと照見して、一切の苦厄を度したもう」という一段であります。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
さて、観自在菩薩が、般若の宗教を体験せられたその結果は、どうであったかといいますと、「五|蘊はみな空なりと照見せられて、ついに一切の苦厄を度せられた」というのであります。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
『心経』の最初に「観自在菩薩、深般若波羅蜜多を行ずる時、五|蘊は皆|空なりと照見して、一切の苦厄を度したもう」といってありますが、慈悲の権化である菩薩、仏の化身である観音さまも、般若の智慧を、親しく磨いて、一切は空なりということを、体得せられたればこそ、衆生のあらゆる苦悩を救うことができるのです。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
過去の滅罪や未来の仏果もさることながら、此世に於ける現在の苦厄を免かれることが凡夫に取りては当面の一大事で、身にしみる有難さである。
— 木暮理太郎 『山の今昔』 青空文庫
「一切の……一切の苦厄……苦厄……」 九百九十の寺々に、きのう剃ったも今道心……苦厄という言葉がそのまま九百へ連想を走らせてきた。
— 正岡容 『小説 圓朝』 青空文庫
「一切の苦厄をだしたまう、舎利子、色は空に異らず、空は色に異らず、色|即ち是れ空、空即ち是れ色、受想行識もまた是の如し」 ここのところはトントンといった。
— 正岡容 『小説 圓朝』 青空文庫
では香がなくまた淋し過ぎない花として桜はどうか、牡丹、しゃくやく、の花はどうか。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
馬は舞台に出るほかに、つぎの土地へうつっていくとき、赤いラシャの毛布などをきて、荷車をひくやくめをもしていました。
— 新美南吉 『正坊とクロ』 青空文庫
作例 · 標準
今年は公私ともに苦厄が重なり、寺院を訪れて厄除けの祈祷をしてもらうことにした。
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長い人生には、避けて通ることのできない数々の苦厄が待ち受けているものだ。
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彼は幾多の苦厄を乗り越えてきたからこそ、他人に対して深い慈しみの心を持てるようになった。
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