首引き
くびひき
名詞
標準
文例 · 用例
私は本と首引きだが、本草が好物でな、知ってる通り。
— 泉鏡花 『朱日記』 青空文庫
謡本と首引きで、朱筆で点を打ったって、真似方も出来るもんか。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
その次が鳴り物づくしに、首引き綱引き、第三にすえたのが呼び物の一つである盛遠袈裟切りの大しばいでした。
— 袈裟切り太夫 『右門捕物帖』 青空文庫
たゞ字引と首引きで讀んで行くうちに、無性に自分の精神が引き立つて來て、もう、絶望と死の苦みとを感得したと思つて居る自分に取つては、句々節々があらたの悲愁を養つて呉れるやうで、それがたゞ愉快であつたのだ。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
たとえば、近頃の歌は何首|或は何十首を、一首一首引き抜いて見ないで全体として見るような傾向になって来た。
— 石川啄木 『一利己主義者と友人との対話』 青空文庫
日記帳と首引きをしながら、「……今日生れては大変だが」 と指折り数えて青くなっているうちにヤット弟の週間を通り越して自分の週間に這入って来たその嬉しさ……と思うと又、何事もなくその週間を通過して行くその恐ろしさ。
— 夢野久作 『霊感!』 青空文庫
その影響で私はギリシア語の勉強を始め、辞書と首引きでプラトンを読んだり、またキリスト教の文献に注意するようになった。
— 三木清 『読書遍歴』 青空文庫
手垢に汚れ、ページがほどけるほど首引きするのこそ指導書である。
— ――いかに書を読むべきか―― 『学生と読書』 青空文庫