辺り構わず
あたりかまわず
表現副詞
標準
indiscriminately
文例 · 用例
しまいにはそれを鎮める姉の声が高くなって来て、勝子もあたりかまわず泣きたてた。
— 梶井基次郎 『城のある町にて』 青空文庫
」 笠井氏は既に泥酔に近く、あたりかまわず大声を張りあげて喚き散らすので、他の酔客たちも興が覚めた顔つきで、頬杖なんかつきながら、ぼんやり笠井氏の蛮声に耳を傾けていました。
— 太宰治 『女類』 青空文庫
」 おそくなったのをわびでもするかと思いのほかに、言いだし本人のそのご本尊が、誘いの水を向けたことなぞは忘れ顔に、あたりかまわずがみがみとやりだしたものでしたから、名人の顔色がいささか変わりました。
— 袈裟切り太夫 『右門捕物帖』 青空文庫
須田町のあたりでこの客人をおろしてやってくれたまえ」しばらくしてから彼は運転手に向かってこんなことをあたりかまわず大声で話して笑った。
— 平林初之輔 『動物園の一夜』 青空文庫
春という季節に唆かされたのか、それとも誰かに後ろから押し出されでもしたのか、それはとにかく、彼はあたりかまわず前へ前へとぐんぐん突き進んで行った。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
すると、あら不思議、炉の中からは、依然たる姿の金博士がぬっと現われ、「わっはっはっ、わっはっはっはっ」 と、あたりかまわず無遠慮な笑声を響かせながら、そこを出て、階段をとことことのぼっていってしまったのである。
— ――金博士シリーズ・7―― 『大使館の始末機関』 青空文庫
それでもやりかけた以上はと良い加減な色をあたりかまわず上へ上へと塗って行ってみると、何だか少し魚らしくなって行くようである。
— 中谷宇吉郎 『雑魚図譜』 青空文庫
とあたりかまわず大声に泣き放ったが、折りよくいつのまにか隣家に近所の子供が集まって、キャッキャッと笑いながら遊びさわいでいたので、お艶はその物音にまぎれてこころゆくまで慟哭することができたのだった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
作例 · 標準
毎日、辺り構わずについて考えています。
我が社の辺り構わず戦略は重要です。
辺り構わずの原理は複雑である。
辺り構わずという言葉が頭から離れない。